設立当初はなんといっても資金繰りが大変
10年ほど前に、夫とコンサルタント会社を立ち上げました。自宅で起業ができ、パソコンさえあればできる仕事なので、初期投資があまりかからず、もしうまくいかなかったら再就職すればいいし、という気軽な気持ちで始めたのでした。
元の会社や関連会社に挨拶に行くと、早速仕事を頂けたので、想像していた以上によい滑り出しだったと思います。
ただ、問題は、資金繰り。契約して業務委託の仕事をもらった先から支払いが受けられるのが、業務が終了して精算(再委託なので、大元の顧客から委託先が支払いを受けた後)が済んだ後という条件だったので、ひどい場合には、会計年度をまたがっての支払いということもよくありました(黒字倒産にもなりかねない事態です)。
顧客には、なんとか支払いを月々や中間払いを検討してほしいと何度も交渉したのですが、単価を10%程度落としてなら可能という答えて、かなり損をしてしまうことになるのです。
仕方がないので、自分たちがこれまで貯めてきた貯金を一旦会社に無利子で貸して、夫と私の給与を払う、そしてもらった給与をまた会社に貸すという生活を3年ほど続けてなんとか乗り切りました。
3年間頑張った後は、会社に資金的余裕も出てきたので、そうしたキャッシュフローの問題はなくなりましたが、「自転車操業」っていうのはまさにこういうことかと痛感しました。
また弊社の場合は、完全に家族経営であり、幸いなことに創業時に会社に貸しつけられる貯金もあったので、なんとかやって来られたのだと思います。
普通は、自己資金がなかったり、共同経営だったりする関係から、銀行などの金融機関から借り入れざるを得ず、そのための信用を得るのに大変な苦労をするものです。
しかも利子も取られますので。後で知ったのですが、国や自治体には創業間もない会社や個人事業主を支援するために、様々な補助金や助成金(経済産業省の創業補助金や自治体の各種補助金、助成金)を用意しているとのことなので、それらを利用できたらよかったと思います。
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